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■刑部狐について‐第一次中間報告
 おさかべぎつね。姫路城の主、または守護神とされる妖怪。
 刑部姫、刑部大神、刑部大明神、長壁(おさかべ)、富姫(とみひめ)と呼び名は多い。また“おさかべ”は小刑部とも記す。

 彼女について、江戸時代の随筆集「甲子夜話(かっしやわ、松浦静山 著)」にはこうある。
 姫路城城中にヲサカベという妖魔あり。城中に久しく棲み、天守櫓の上に居て常に人の入るを嫌う。
 年に一度、城主のみ是に対面す。その他の人は恐れて登れず。城主対面のとき、その姿、老婆なりという。また、一書には、城主と対面するは十二単衣の美女ともいう。
 姫路城の大天守最上階には「刑部神社」という、刑部姫をまつる祠がある。

 で、彼女の正体については諸説ある。
 刑部姫は、一説によると光仁天皇の皇后・井上内親王と、その皇子だという刑部親王との間に生まれた、つまり母と息子の間に生まれた不義の子であるとか。
 また、伏見天皇に愛された刑部の局が後に咎めを受けて姫路に流され、その霊をまつったものとか。
 また、およし狐という老狐をまつったもの。あるいはこのおよし狐と刑部の局が一体化したものとも言われる。
 さらに、姫路城の建つ姫山の地主神であり、築城以前からあがめられていたという説もある。


 ――第一次中間報告・了


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